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  • 会社は教えてくれないサラリーマンの節税
    第六回:副業の損失を軽くするには?
  • 最近は、サラリーマンとして勤務する傍ら、副業・週末起業といったものが流行っています。以前と比べるとそういう人たちは増えているようですね。
    この不景気な世相を反映しているんでしょう。

    しかし、副業を考えている人、または実際に始めている人の中には
    「副業もいいけど、赤字になったらどうしよう・・・?」
    「損しちゃったらどうしよう・・・?」
    と心配している人も多いはず。
    そこで今回は、そんな心配を和らげる情報をお伝えしようと思います。

  • 例えば、給与収入が480万円のサラリーマンの方がいたとします。
    このサラリーマンの所得税・住民税は、35万円くらいです。

    この人が、副業を始めたとします。
    しかし、始めたばかりで副業が軌道に乗っていないので、50万円赤字になったとします。
    すると、こうなります。


    給与収入     480万円
    副業の赤字    -50万円


    差し引き     350万円 

    差し引き後の所得に対する税金は、25万円程度です。
    副業で50万赤字が出ると、税金が10万円減ることになりました。

  • お金
  • このように、副業で赤字が出ても、給与収入と相殺することが可能なので、税金が減るのです。

    損失は50万円ですが、赤字が出たことによる節税効果で10万円はトクしました。差し引き40万円の損失です。少し傷が浅くなりました。

    このように、副業で損しても税金の優遇があるので、少しは損失補てんになります。では、もっと損してしまった場合はどうなるのでしょうか?


  • 例えば1000万円損してしまった場合。

    この場合も給与収入480万円と 赤字1000万円を相殺することになりますが、赤字が給与収入を上回ってしまっているため引ききれません。

    こんなときには青色申告しておくと、引ききれなかった赤字は、翌年に繰り越すことができます。翌年に繰り越して、翌年の給与収入と相殺できるのです。
    これだとロスはありません。(これを「損失の繰越」といいます。)

    つまり、副業する方は、次の2つを覚えておかねばなりません。

    ① 赤字が出たら、確定申告して税金を減らす。
    ② 損失の繰越のため、青色申告しておく。


    副業で損した人は、必ず確定申告して、税金を取り返しましょう!

    必ずしも副業が上手くいくとは限りませんが、今回のケースが起こった場合、このような知識があればかなり損失が防げます。

    サラリーマンのための節税方法は今回のケース以外にもたくさんあります。
    サラリーマンに向けに111個の節税方法をまとめたマニュアルをつくりました。
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  • 小林大
  • ■コンテンツ協力
    講師:税理士 小林 大(こばやしひろし)
    広島大学経済学部卒。香川県仲多度郡多度津町出身。大阪の会計事務所在職中に税理士試験に合格し、税理士登録。その後、香川県 高松市にて独立開業。四国 税理士 会 高松 支部所属 登録番号109765


    小林大公式サイト サラリーマンの節税ノウハウを公開中(外部リンク)
    サラリーマン向け節税(外部リンク)

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