天海源一郎のアカン経済:アホな同僚と給料が同じワケ

お前の"値段"はナンボなんや?

「自分の働きに比べて給料が安すぎるっ」と憤っている人が多いらしいな。こんなに社業に貢献してる(つもり)のにノホホンと日々を過ごし、ろくな実績もない同僚と同じ給料に耐えられない!そう思っている人は星の数ほどいてるそうやでー。
よくわかるでその気持ち!オレもかつてそう思ってたことがあるからな(今は違うで)。

じゃあ、一つ質問してみるでー


お金

どれくらいの収入があったら満足なんや??ここで聞いているのは最終的にどれくらいの年収になりたいという「希望」やないで。現在のあなたの価値はどれくらいかということや。同僚に比べてどれくらい給料を多くもらうとあなたが満足し、世間が認めてくれるかということや。
実際のところはハッキリせんのと違うか?
「あいつより多くて当然」とは思っていても、具体的にそれがいくらかと聞かれると口ごもってしまうかもしれんな。もし「あいつの2倍は会社に貢献しているから、あいつの2倍はもらいたい」と言い張ったとしても、来年も再来年もその実績が挙げられるかどうかはわからへんのとちゃうか?


あなたの給料が案外適正な理由

毎日「株価」を見てて思うんや。どんどん買われる株があったとして、企業の実力より高すぎる株価になっていたとしても、株式市場で決まった「時価」は適正なんだと。売り手と買い手が折り合った値段なんやから文句のつけようがない。後から高すぎたと市場参加者が判断すれば、自然と買い手は減少し株価は下落する。
過去の高値は「今から考えると高かったね」ということになり、その繰り返しが「相場」になる。
つまりあなたが給料に納得がいかんとしても、転職するわけでもなく受けとってしまっているならそれが「相場」なんや。厳しい言い方になるかもしれんけど、今以上の値段を出しても欲しいと言ってくれる買い手がおらんちゅうことが何よりの証。
相場における値段は他者の評価やから、自分で言い張るもんではないっちゅうこと。
「自分にはどれくらいの値段がつくか?」という相場視点で考えてみてから文句を言うなり転職するなりした方がきっとうまくいくで。


希少なものをみんなが欲しがると値段は上がるで

ここではとっておきのことを教えたるで。値段が高いということは価値が高いということとほぼ同義や。価値があってみんなが欲しがるけど、多くは存在しないものの値段が高くなることは誰でもわかると思う。欲しい人の数に対して少ない程値段が高くなることは誰でもわかると思う。「価値があって尚且つ少ししかないもの」=「希少」ということになる。希少なものほど買い手が殺到してとんでもない高値を付けることになるわけや。

あなたは希少な存在か?

あなたにしかできないことがたくさんあるのなら、辞められては困るから費用をかけても囲い込もうとするはず。その価値がある人には、スカウトや引き抜きの声がかかるかもしれから当然や。そこで始めて給料があがることになるワケや。

こんな感じで高給取りが一人、また一人と誕生する。

「希少な存在になる」

それが自分の値段を吊り上げていく秘訣なんやでっ!


天海源一郎
株式ジャーナリスト・個人投資家
天海源一郎(てんかい げんいちろう)
有名週刊誌で発表した推奨銘柄が次々とストップ高となり、いつしか「Mr. ストップ高」と呼ばれるようになった男。個人投資家が儲けるための投資の啓蒙をライフワークとする。ラジオNIKKEIを経て2004年独立、現在に至る。著書多数、メルマガも好評。
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